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higa-design建築設計事務所(ヒガデザイン)

ブログ:床タイル剥離調査


ヒガデザインがある西武狭山台ハイツは昭和51年に建てられた築42年の私と同い年の団地です。
6月頃から団地商店街の床タイルが剥離し盛り上る事象があり、あれよあれよという間に最近では3か所も盛り上り危険な箇所となってしまいました。

気になったので現状を自主調査しました。

調査方法は目視と打診棒を使い行います。

打診棒は棒の先に金属製の球がついています。
タイルの表面にこの球を転がす(撫でる)ように動かします。
転がすとゴロゴロと音がしますが、剥離がある部分の上を転がるとコロコロと軽い音に代わります。そうやってタイルのすべての面を転がし剥離の有無を確認します。
また、ひび割れのある所はクラックスケールを使い、0.1mm単位でひび割れの幅を計測します。

【調査結果】
大きく盛り上がり危険な箇所 :3か所
今後、盛り上る可能性のある個所 :5か所
タイルの浮き、ヒビが確認できた箇所(大小含む):23箇所
*ほぼ全域にわたりタイルの浮きとヒビが確認できました。

原因は経年劣化と言ってしまえばそれ迄ですが、気温の上昇により熱膨張してタイルが盛り上がる状態にまでなってしまった。

なぜ、今まで問題なかったのに今年急にこんな状態になったのか?

昨年の9月まで商店街にはアーケードがかかっていましたが、老朽化に伴い撤去しました。
今まで日射や雨や雪の影響を受けなかったタイルが、アーケード撤去後10か月間その影響を受けて劣化を加速させたとも考えられます。
しかし、アーケードがあった時のタイルの状態を調査していないこと、劣化が全域にわたっていることなどによりアーケードの有無とタイルの劣化の因果関係は証明できません。

暑い夏がまだまだ続きますので、今後この夏を終えて最終的な劣化の状況を確認し全域若しくは部分的な補修を管理組合として行うと思います。